2014年6月26日木曜日

フィンランドの高齢者ケア 訪問サービス


  フィンランドの朝刊 ヘルシンキサノマットHelsingin Sanomat 6-25-2014 Pälvi Punkkaによれば、高齢者宅訪問サービスはヘルシンキ市だけでも月に8000件以上行われているというものの、人口高齢化の急激に進行するフィンランドの実状をカバーできないという。この記事によれば、高齢者宅訪問サービスといっても実状は40%以上がそのサービスに費やす時間、平均16分未満であり、充分な介護ができていないと指摘している。そんな短時間で一体どのようなサービスをできるというのだろう。ベッドから起き上がらせ、トイレで服を着替えさせる時に、薬の服用を確認したり、次の分を準備したりと、大急ぎですませようとすることもあるようだ。週に1度のシャワーさえできない高齢者がいるとも。これは、その訪問介護士が少なくとも午後6時には帰宅したいので、1日の割当を大慌てでするためだとも指摘している。



 85才以上の高齢者が利用する介護サービスの内訳(2013年)ではどの都市でも訪問サービスが1/4ほども占めている (この棒グラフの赤の割合:訪問サービス)。これは、フィンランドでは90%近くの高齢者が自宅で一人または配偶者やパートナーと暮らしているためである。残念ながら、保健センターや病院に入院しても、出来るだけはやく退院させられてしまうようだし、それに夏期期間は対応時間や人員を減らす機関も多いと指摘している。少なくとも数週間の有給休暇の保証されているフィンランドの実状なのだろうか。この記事は極端な事例なのか、今後さらに検討したいと思う。

0 件のコメント:

コメントを投稿