2014年6月10日火曜日

フィンランドの生活  フォーレストインダストリー

  




    今週はジェロントロジーのサマースクールがJyväskyläユバスキュラ大学であります。ユバスキュラはタンペレから150km余、インターシティートレインで1時間半くらいかかります。方角としては北西といったところですが。人口は13万人くらい。ここのユバスキュラ大学は元々教育学部門が強かったのですが、最近はフィンランドの国運をかけてのテクノロジーへの移行にともない、総合大学として、タンペレ大学とほぼ同数の学生数の15,000人あまりが学ぶ、フィンランドの代表的な大学街となりました。タンペレ市と同じように、大きな湖に面して位置し、大学キャンパスもその湖に沿って建ち並び、そうして、ここにはフィンランドが誇る偉大な建築家Alvar Aalto Museumがあります。彼が少年代を過ごし、ヘルシンキ工科大学を卒業後職を得たのもこの地なのだそうです。そのためなのでしょうか、学内を見渡す限り、彼のデザインがいたるところに見られます。なんとデスクや椅子もなのです。
  


湖の波止場や中心街に沿っての少しばかりの見物の印象は、こじんまりした落ち着いた学生街といったものですが、列車を駅構内で待ちながら、駅構内の反対側の荷車に山高く積み上げられた木材が延々とばかり続いているのを眺めていると、あることに気づきました。そう、フィンランドは森と湖の国ですから、その森林から伐採される木材の国でもあるわけです。木材、チップ、パルプ製品、紙製品は国の重要なインダストリーです。対諸外国貿易にフォーレストインダストリーの占める割合は13.1%で、電化製品、コンピューターなどの電子産業(21.6%)、機械、車両、製鋼などその他の重工業(21.1%)に続いて第3の主要産業です.森林は国や自治体に属する面積が大きいですが、私有地も存在します.森林面積の合計は1980万ヘクタールにもなり、一人当たりの4ヘクタールの森林をもっていることになります.ヨーロッパ全体の平均が0.5ヘクタールですから、ずいぶん多いのですね.マツエゾマツカバなどの原木が主要な商業木材で。ヤマナラシ、ニワトコも多いようです.ユバスキュラ駅構内に積まれているのは、白樺でしょうか。
  今や、初夏の真っ盛りのフィンランドの森林は新緑に溢れています.その匂いがときに息苦しいぐらい。でも、そこで自生するイチゴやブルーベリーは、誰がいくらでも摘んでよいことになっているのですから、せっせと森林探索して、その自生地の場所を探しているこの頃ではあります。

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