2014年8月26日火曜日

食事と体重

     ユーコラのレジデンスの体重増加が問題になっているという。ヘルガは入所以来5kg増加。フィンランド人はそれでなくても、若い女性は除いて、一般的に太めの体型。北欧系体型だから、平均身長、男性178.5cm、女性165.3cm、日本人よりそれぞれ5cm以上高い。体重では女性で65-70kg、男性では80-90kgの人がざらにいる。中年以降の人々の胴回り、そうとう太い人が多い。平均年齢が84-5才のユーコラレジデンスの体重は女性でも80kgに近い人が多い。それに合わせる下着のサイズが大きいので、ランドリーマシーンから出して、乾燥機に移す時にもうビックリ。それでなくても運動能力、筋力の低下の進行している高齢者の転倒の危険性がますます増加し、そのための事故やけが、それが引き金になる死のことを懸念すれば、やはり体重コントロールは重要なチェック項目である。65才以上の人口の糖尿病も、特に女性に多い。
若い頃は背が高く、すらりとしている青い目の金髪の乙女が多いのに、年とともに膨らみ、とても残念。
   
   ユーコラの食事を観察してみると、朝食は、ポーリッジという小麦、大麦、オーツ、セモリナ(デュラム小麦)、米などの穀類を水や牛乳で柔らかく煮たお粥状の料理が一般的。これに、バター、牛乳をかけて食べることが多い。飲み物は、牛乳または、りんごジュース。昼はこの国ではメインデッシュなので、肉、魚にゆでた野菜、マッシュポテトまたは、ゆでたジャガイモ。ソーセージやレバーや豚の内臓の煮込み、キャセロールもよく出る。それに、デザートは欠かせない。イチゴ、ブルーベリーなどのベリーや、パイナップル、マンゴ、オレンジなどフルーツのゆるいゼリーにバニラクリーム、ホイップクリームなどのクリームがけ。飲み物は、牛乳または、りんごジュース。
夕食はスープや、またポーッリジが多い。夕食のポーリッジにはイチゴやブルーベリーなどのベリーのスープ(といっても甘くないシロップのようにも感じるが、イチゴスープとか、ブルーベリースープとして売られているのを店頭で見かける)。デザートにヨーグルト、ラッカという酸で凝固したフレッシュチーズにベリーやフルーツ、生クリームを加えて甘くしたもの、またはオーツ、小麦などの粉にフルーツやベリーを加えて、牛乳と砂糖を加え甘い粥状にしたものなどがよくでる。たまに、アイスクリームもでたりする。飲み物は、牛乳または、りんごジュース。この3食に加えて、10時、午後2時にはコーヒータイム、コーヒーとケーキ、菓子パン、クッキーのスナック。夕食の終わるのが5時過ぎと比較的早いので、寝る前に7時過ぎに簡単なスナック、サンドウィッチ、ときにはグリルしたソーセージなどが出される。飲み物は、牛乳または、りんごジュース。

   ほとんどのレジデンスは戦争体験者、ロシアの侵略、占領下を生き延びてきた人たちなので、残すことを嫌う。これは、特に女性に顕著で、きれいに平らげる人が多い。
でも、観察を続けていて感じることは、日常生活の運動量にたいしてやはり、カロリーオーバーではないかということ。もちろん栄養士が計算して献立を検討していると思うが、糖分、炭水化物食品が多すぎるように見える。おまけに、フィンランドは世界一のコーヒー消費国、原則的にいつでもコーヒーなど飲み物を要求できることになっているので、国民の平均6,7杯というのはほんとうだということがよくわかるほど、飲む。そのコーヒーの飲み方だが、ほとんどブラックではなく、クリームか牛乳に砂糖を入れる。その砂糖も角砂糖をまず歯にはさみ、そこにコーヒーを流し入れる人をよく見かける。戦争時代の貧しいときの砂糖は貴重な楽しみだったからと、そういう習慣が生まれたそうだ。けれど、コーヒーの砂糖に加えて、必ず一緒に、クッキーやプウラなどの甘いパン、ケーキを食べるから、それでは多すぎじゃなーい?と言いたくもなってしまう。
  
      そして、ここユーコラの問題の一つは、認知症のため、食べたことを忘れてしまうことでもある。甘いものが好きな女性ではあるが、ときに“私はまだデザートをたべていない“と、2度目の要求の大きい声をあげる人も。

   日常生活の中での食事やコーヒータイムは栄養ばかりでなく、精神的にも、そしてダイニングで食事をともにすることからの会話などで社会的にも大切なことではあるが。そして、認知症をはじめ何らかの慢性病などを抱えているので、その薬を飲むにも食事は大切なこととなっている。確かに、そうだと思うけれど。



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