2014年8月23日土曜日

ナシ湖のクルーズ

    
    私がボランテアで通うタンペレ市の高齢者グループホーム、ユーコラとインピバラは、タンペレ市で一番大きなナシ湖に面して建っています。眺めのいい、毎日見ていても見飽きない景色は、そこに住む高齢者ばかりでなく、働くスタッフの、訪れる家族や友人の心も和ませるというものです。
今日は、そこでボランティア活動をしている団体とタンペレ市がレジデンスをナシ湖のクルーズに招待してくれ、私も同伴させていただきました。
ナシ湖は南北に細長く40km以上ものびている湖で、最深は80mにも達する深さです。そのためでしょうか、50年ぶりの暑さがしばらく続いた今年の夏、ボランティア帰りにしばしば泳いだのでしたが、その湖水の冷たさに、5分と長くは泳ぐことはできませんでした。
ボートは約100人乗りぐらいの中型で2000年に建造した新しいものだとはいっていましたが、素朴なテーブル付きの客席とコーヒーとスナックを提供する簡単なキッチン、そして別にしきりがあるわけでもない操縦席のほんとにシンプルなスタイル。
                                        

ドラゴンの音もなくボートはハーバーを離れ、2時間ばかりのクルーズの始まりです。やがてユーコラ地域に近づいていき、そして、ボートのなかで湖から眺めるユーコラの建物の美しいことといったら!ここに生活できる人はしあわせじゃあないでしょうか?!





湖岸にはただただ森林が続く限りで、その中にサマーカッテージがポツン、ポツンと点在しています。小さなカッテージハウスとサウナ。


クルーズといっても、これといった説明があるわけではなく、ときどき船長が、今はコウクニエミ(ユーコラのある地域の名称)とか、ノキアに近づきますとボソボソと説明するような、話すようなことだけ。クルーズボートはひたすら陽光あふれる湖水を静かに進んでいき、ボートの中やデッキで人々が家族と、ボランティアの付き添いと何のことはない話をしながら、静かな時間が流れていきます。
湖岸のサウナからモクモクと煙りが立ち上っているところもあり、私の同行したTは、私もずっと前にはモッキ(サマーカッテージのフィンランド語)を持っていたのと話しています。


  4000以上という、数えきれない程に湖の多いフィンランド。この国の人たちはこうして湖と森林に融け込むように融和して静かに生活してきたのだなあと、改めて思います。





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