2013年12月11日水曜日

タンペレタロ

    先日独立記念日のプレジデントレセプションが開催されたタンペレタロは1990年に建築されたタンペレ市のコンサートホールです.大学の語学部で英語の通訳を勉強している学生の実地訓練の一環に英語のリスナーとして参加し、タンペレタロを案内してもらいました。
コンサートホールのビジネスマネージャーが1時間ばかり案内して、説明してくれるフィンランド語を英語に通訳するという授業だそうです.
講師は20年前にアメリカからフィンランドにきたという先生でした.
タンペレタロは、タンペレフィルハーモニーのホームベースでもあり,その定期コンサート、海外からの招待コンサート,また、オペラ,バレーなど年に220ばかりのイベントがあるそうです.先日のプレジデントレセプションのテレビ中継を観ながらぜひ一度はコンサートにと思っていたのでした。
ビジネスマネージャーはコンサートホールだけでなく、ミニコンサートホール,ボールルームホール,ミーティングルーム、催しルームなどこんなにあったのかというぐらいの、すみずみまで案内してくれ、室内楽コンサートルームはフィンランドで一番の音響効果が良いと自慢します.壁は、フィンランドの紙と木工です.そうでしょう、ほんとうに抜群の音響効果を維持できるのでしょう.付属のレストラン,レセプション用のケータリングルームもおしゃれで、設備がととのっています。大きなルームには移動可能な間仕切り(これもフィンランドの木工製品ですが)で、小さな空間にもできます。
この時期会社が貸し切り,クリスマスパーティーをすることも多く,コンサートなど年間220ほどのイベントが案内されていますが,使用で貸し出す件数は400を超え,ほぼ毎日いくつかのイベントがあるそうです。

  プレジデントレセプションの大コンサートホールでは、タンペレフィルハーモニーが今夜7時からのコンサートの練習中でしたが,2時からはある会社の行事に使われるといってました.年間のタンペレタロ入場者数は30万人だそうですから,人口20万人の市としては市民全員が1.5以上訪れることになるんです,アハハとマネージャーは笑ってました.
今までで、いくつかの記憶に残るイベントがあるが、その一つには、1人のフィンランド人が3時間小ルームを貸し切り,そこに、豪華な食事をケータリングさせ,一人で、3時間レクチャーをそれも、フランス語でしていたということもあったそうです.
ぜひ一度,このコンサートホールで堪能してみたいです.


2013年12月10日火曜日

サンタはドアをノックする

  フィンランドはサンタクロースの住む国ですね.ノースポールの近くのフィンランドの極北地域のサンタクロース村に住んでいるのですが,12月はフィンランド語でサンタクロースの月というように、大忙しです。
今日は我が大学ヘルスサイエンス学部にも来てくださいました(!)
知ってました?フィンランドではサンタクロースは歩いてきて,ドアをノックするんです。そこで、家に招き入れて,ソファにどうぞ、お茶でも(この場合はクリスマスのスペシャル飲み物グロッギですが)、歌を歌いましょうと歓迎します.それでサンタは喜んで,子供たちやおとなにもクリスマスプレゼントをくれるのだそうです.
チムニーからではないんです。
大学のクリスマスセミナーでは、まずあま味のポーリッジを食べてから、クリスマスの習慣を勉強し,ジンジャークッキー、クリスマスパイをつくり、グロッギーを楽しみました.そこに、サンタクロースもやってきてくれ我々のクリスマスソングを堪能(??)して、プレゼントをくれたのです.ちょっと早すぎだけど、サンタも忙しいしねー

2013年12月9日月曜日

カルチャーナイト

フィンランド人は世界観が広いのかなと思うのです。
タンペレ大学ヘルスサイエンスでは、外国人を対象にしたエピデミオロジー疫学コース(博士号)を設け、毎年ではありませんが主として後進国の医者や研究者を受け入れ、博士号習得プログラムを提供しています. 基本的に1年間の非常に濃縮された講義をフィンランドで受講、その後彼らは自国に帰り、そこで自国に合わせた疫学研究を数年続け、4本以上の論文をフィンランドの指導教官と連絡を取りながら執筆します。その後博士号論文を書き、製本後フィンランドでデフェンスをして、博士号を得るというシステムです。インターネットの国ならではの発想ではないでしょうか。
始めはアメリカCDCで長年研究していた医学部教授がフィンランド政府と国連保健機構WHOなどの協力を得て20年ばかり前にスタートしました。今では20人に近い博士を生みだし、それぞれの方々は自国の保健衛生行政または研究指導者になっているということです。
講義は全て英語で行います。私は幸運にもその講義を受講してもいいことになり、本来のジェロントロジーに上乗せで忙しく、タフではありますが、この機会に感謝して多忙しております。
また、大学ではカルチャーカンバセーションというクラスで、日本、フランス、イタリアとか国を対象にその国に興味のある学生をグループにして、5回以上のミーティング(基本的に会って話をしてもいいし、一緒に遊んでもいいし)の報告レポート(ダイアリーと言ってますが)を提出すると単位を出すという講義もしています。今回は日本のグループに参加しております。
本日は食事をしながら、日本について話しました。フィンランド人のヒルダは1年間の交換留学で日本をすでに経験しています。フランス人のクレメンテはパリの大学で日本語をマイナーメジャーとして勉強しているそうです。
コミックのこととかお茶(茶道)、文化探求の心意気は熱く高く、ほんとカンシーン!アメリカ人は自国が一番とばかりにそれほど国際感のあるとは感じられませんでしたが、ヨーロッパは違うのかしら?

2013年12月8日日曜日

独立記念日祭典その2

    12月6日金曜日、フィンランドの独立記念日です.1917年以来立憲君主制国歌としてロシア帝国から独立.同年のロシア国内の2月革命,レーニンの率いるポリシェヴィキの10月革命に乗じて、独立を宣言したのです.国民の祭日で、金曜日ですから、土曜日,日曜日とロングウィークエンドになりました。前日我がジェロントロジーグループのクリスマスランチでしたが、教授始め、みんなそこそこと食料買いに街のデパートメントへと走りました.
この日は窓にキャンドルを灯し,家族が集まり,食事をして、宮殿で大統領が催す2000人を招待してのレセプションをテレビで鑑賞、そして、その後フィンランドの古典的映画”Unknown soldier"を見るのだそうです.
今年は宮殿が改築中のため、大統領はタンペレにお出でになり,タンペレタロでのレセプションとなりました.
タンペレ大学では学生を中心にたいまつ行進があり、市の広場まで練り歩き,そこで、市民は野外ダンスを楽しみ(雪降る中で)、市長の挨拶スピーチの後,フィンランド国旗の色、白と青の風船1000個が一斉に飛ばされます。そして、湖のハーバーで花火大会。
私たち外国人も物見気分で参加してみました.残念ながら,市長の記念的なスピーチは語学力不足で理解できませんが,女性市長の毅然としたトーンは感じられます.
その後の花火も、赤のほかに、青色がふんだんに使われた見事なものでした.わずか15分にも満たなかったのですが,ハーバーいっぱいの市民に混じって歓声を上げることができました。
花火はなんと4時に始まったのですが,その頃にはもう真っ暗.そのあと、人々は家路に着いていったのです。きっと,家族の祭日ディナーが待っているのでしょう.でも、私たちにはまだ5時前ですので、なんだか帰るのももったいない気分で,広場のクリスマスショップを眺めたり,カフェに入ったりして祭日気分を味わったのでした.



2013年12月4日水曜日

独立記念日祭典その1


   フィンランドは1917年12月6日ロシアから独立しました。これを記念して、この日は祭日で例年ヘルシンキの宮殿で大統領がレセプションをし、国民はそれをテレビでみ、また各家庭では窓辺に2本のキャンドルを灯すそうです。それが、今年はその宮殿が改修中とのことでタンペレに大統領がきて、レセプションをするとのことで、大イベントとなるようです.本日は、大学でも我々外国人の学生、スタッフが招待されて式典がありました。

   シベリウスのフィンランデアで始まり,歓迎の挨拶の後,フィンランド独立の歴史が紹介されます.スウェーデンの長い統治の後のロシアの支配にフィンランドは苦しみました.しかし、独立後も国民は貧しく,内戦が続き,多くの流血が投じられ、自由な国家として世界の他の国々との間で歩を進めていくまでには、ロシア革命、第二次世界大戦と長い道のりがありました。
フィンランドは初めて女性参政権を行使したし、長く女性大統領も活躍したりと、自由独立国家を構築しています.
寡黙でまじめな、それでいて世界に目を向けている国民性は、ノキアや、アングリーバードに証明され、当然のことなのかもしれません.
最後に国歌を皆で斉唱して、恒例のKarjalanpiirakka(カルヤランピーラッカ)とバースディーケーキ、コーヒーが振る舞われたのでした.
本番の6日が楽しみです.大学では学生がトーチパレードをするというので、ちょっと参加してみようかとも思ってます。


2013年12月2日月曜日

サンクスギヴィング イン フィンランド

今週はサンクスギヴィングのはず,アメリカでは。木曜日にターキーを食べて、金曜日は朝からブラックフライディー、そしてクリスマスがいよいよ始まるというのが、去年まで.今年はフィンランドにおりますから、当然サンクスギヴィングはありません。しかも、街中もうクリスマスに向けて、ツリーのデコレーションは始まってるし,商店街もクリスマス商戦開始。15%、30%デスカウントがあふれています.まだ、11月なのにというのが、私の感傷ではありますが。そこで、ターキーを探して、ゲット。サンクスギヴィングサタディーをフィンランド人、イタリア人、モンゴル人、チャイニーズ、どれもサンクスギヴィング初めての人を招いて、ターキーパーティーをしてみました.
やっと見つけたターキー、アメリカの3倍近くのお値段ではありますが、なんとしてもアメリカの威信がかかってるから、小さなチキンでは代用できません.ヤムはありますが、なんとパンプキンパイ用のピューレが街一番のデパートメント、ストックマンにもありません。それに、クランベリーソース、コーンミールがない(!)
しばらくボーゼンでしたが、オーケー、アップルパイで、そして、リンゴンベリーソースで代用すればいいんじゃないと、知らぬが仏を決め込みました.コーンブレッドはやっと見つけた、コーンフラワーに缶詰のコーンを入れて、焼いてみることに。朝から、準備を開始.外はシンシンとおともたてず雪が降っています.
でも、部屋の中はオーブン全開、ソースパン3つ全可動、しばらくぶりに料理エクササイズです。いつもはちまちまと一人分をしょんぼりつくる日々だったので,気分も高揚してきました。
やがて、次々とゲスト到来。みんな、ターキーの大きさにワーっと歓声をあげ、ヤッター✌😁
イタリア人の提案で、食べ始める前に体重チェック、帰る前にチェックということになりました。
そして、食べて,話して、笑って、歌ってと女の集いが始まり、夜遅くまで続いたのでした.
ハローウィーンはフィンランドにもあるのに、サンクスギヴィングは祝いません.やっぱり、サンクスギヴィングはアメリカ開拓の歴史の産物なのですね。