2014年11月6日木曜日

万聖節 All Saints' Day

     111日はフィンランドの祝日で、すべての商店は閉じます。今年は土曜日でしたが、会社もすべて休みです。もともとは諸聖人の日、カトリック教会の祝日の一つで、全ての聖人殉教者を記念する日。古くは「万聖節」(ばんせいせつ)と呼ばれていたそうですが、フィンランドでも大切な祝日の一つとなっているようです。リーッタに誘われて、夕方タンペレ市のカレヴァン教会墓地にいってみると、人々が手に手にキャンドルを持ってやってきます。



墓地には、もうすでに無数といってよいほどのキャンドルがともっています。いずれの墓石の前に、2,3個、またはもっと多く、一緒に花束やキャンディーなども。もうすでに、晩秋の木枯らしのふくタンペレ、外気温はマイナス温度です。それでも、4時過ぎ、すでに真っ暗になっている街頭は墓地に向かう人々がそぞろ歩きしています。市で一番大きな教会のひとつですから、墓地敷地も非常に広いのです。




   
   フィンランドでは、今も1917年の独立戦争、第二次世界大戦でのロシアとの攻防戦争、これらとときに勇敢に戦ったヴェテラン(戦争犠牲者)に対しての敬意は非常に高いようです。
墓地の中央のヴェテランの集合墓は高く、その前にはたくさんのキャンドルが並んでいます。また、墓地はここタンペレにはないけれど、遠く、ヘルシンキやその他の地に眠る家族や友人のための墓の前にも、無数のキャンドルが。

こういう光景を見るにつけ、近代化が進み、社会主義化し、人権平等意識が高いフィンランドですが、精神の根本に根付いているクリスチャニティーを強く感じるのです。そして、家族主義の一環をも垣間みるように思えます。西欧の文化における、キリスト教というのは、非常に奥深く、大きなものなのだと、実感したところです。

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